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長崎人を夢中にさせ続けて400年!?「長崎ハタ」の魅力に迫るハタ作り体験
福岡から移住してきて早4年。「旅先での出会いで、景色を変える」をコンセプトに、暮らしや仕事を通して出会った魅力的な長崎人を紹介していきます。
今回は、「自分の好き」を仕事にし、野母崎エリアのファンを増やし続けている「nomozaki_gram」の山崎楓太くんをご紹介。いろんな挑戦をしながら、たくさんの壁にぶつかりながら、常に自分と向き合う中で楓太くんが身に着けたのは「見つける力」。その力で関わる人々に笑顔と勇気を与えてくれる楓太くんの仕事は、自身の原体験がヒントになっていることを知りました。何かと不安や晴れない気持ちになることが多い現代において、楓太くんに会いに行って、「自身の幸せ」を見つけられるようになる人が1人でも増えるといいな。
出演者 & ライター
Featuring & Writer
Editor
坂井桂馬
DMO NAGASAKI
パブリックリレーター・ビジネスプロデューサー
福岡から移住してきて5年目。「ほんのちょっとだけ人生が変わる出会いを、長崎で。」をコンセプトに、暮らしや仕事を通して出会い、人生が豊かになるキッカケを与えてくれた、魅力的な長崎人を紹介していきます。
幸せの形は人それぞれ
「nomozaki_gram」というinstagramアカウントをご存じだろうか?「初耳だ」という方は、この機会に覗いてみてほしい。この中には、長崎市南部に位置する「野母崎(のもざき)」で生きる人達のリアルな日常や、飾らない田舎暮らし、そしてそんな「野母崎人」の魅力に惹かれて共に時間を過ごす人達の非日常を垣間見ることができる。寂しく悲しいニュースや誰かが誰かを傷つける社会に疲れている人には、特に勧めたい。きっと何か生きていくヒントや、希望の光が見えてくると思う。私は、1人でも多くの方がこのアカウントを覗き、この場所に行ってみたい、彼に会ってみたいと思ってもらえるように、山崎 楓太くんを全力で紹介したいと思う。
会うたびに、話を聞くたびに、惹き付けられる「何か」を持っている楓太くん。夏になると筋骨隆々な逞しい体に仕上げて、長崎市の伝統文化「ペーロン」に人生を懸けていく。今年コロナが明けて4年ぶりのペーロン大会が行われたときに出会ったときは、何かに取り憑かれたかのような鬼気迫る覇気を身に纏い、チームを優勝に導く立役者の1人となっていた。
なぜ、あんな覇気を身に纏うことができるのだろうか。話を聞いていると、楓太くんの幼いころにヒントがあるかもしれないと私は思った。
やると決めたら、悔いなくとことんやり抜く
小学生の時に出会ったソフトボールがキッカケで、プロ野球選手を目指し続けた約15年間。「やる」と決めたら脇目も振らず、愚直に、ただひたすらまっ直ぐに、その夢を叶えるための最善の道を選択し続けてきたという楓太くん。「中学、高校、大学と、どこに行っても1番下手だった」ということを自覚し、そこで逃げることなく、弱さを克服するために1日24時間という限られた時間の中で、常に野球を通して自分と向き合ってきた。その結果、高校時代は1年生レギュラーで甲子園の土を踏み、大学時代も全国大会に出場するなど、学生時代に野球部に所属していた方なら誰もが憧れる夢舞台に立ち続けることができたそう。 しかし、時に野球の神様は残酷で、大学2年生のときに大怪我を負ってしまい、長い入院期間で考えに考え抜いた結果、「プロは諦める」という難しい答えを出したという。
大学4年間の野球生活を全うした後は、プロのアーティストのLIVEに感銘を受けたことをキッカケに歌手の道へ全力で突き進む。しかしながら、「歌がうまいだけでは歌手になれない」と自分自身と向き合った結果、断念。その後は、2歳年上の兄の影響もあり、プロのボートレーサーを全力で目指すことに。東京にいた時期もあるが、このタイミングで野母崎に戻ってきて、ここからまた少しずつ楓太くんの人生がまた動き始めたそう。
師匠との出会い、ペーロンとの出会いで気がついた野母崎人の魅力
「野母崎に帰って来て、両親やペーロンクラブの先輩や同僚、そして友人達とこれまでのこと、そしてこれからのことを語り合う中で気づいた『野母崎人の魅力』、そして師である峰さんに出会えたことで、自分の人生の第2章が始まりました。」
そう力強く話してくれた楓太くん。しかし、nomozaki_gramの誕生は「たまたま」だったらしい。
「自分自身の発信に飽きてきて、何を発信していけば楽しいかなと思ったときに、野母崎の魅力や美味しいお店を紹介するアカウントがなかったから、これを発信していけば自分も楽しいし、野母崎の魅力も伝えられるし、はじめよう!と思ったのがキッカケなんです!」とさっきの力強い表情とは真逆の屈託ない笑顔で話してくれた。
だが、この過程では葛藤も。全力で続けていけばいくほど、野母崎の魅力が伝わり、それに喜びを感じたことで、「これを仕事にできないか」と思うようになったそう。「覚悟を決めて野母崎に戻って来たのに、応援してくれるみんなを裏切ってしまうことになるかもしれない」悩みに悩んだ結果、お世話になった師匠と両親に泣きながら、ボートレーサーの夢を諦めることを伝えたという。ただ、そんな楓太くんを責める人は誰1人としておらず、むしろ背中を押してくれたことに感謝以外の言葉はないということだった。
「いろんな人に支えてもらってきたからこそ、今度は自分が野母崎のためになることを」
そんな楓太くんが発信する「nomozaki_gram」の中は、冒頭でも話をしたように野母崎ライフを楽しむ人達で溢れている。投稿の中心となっているのは「番屋」という場所だ。
「野母崎を楽しむ人達の姿を伝えることを仕事にしたいと思ったときに拠点が必要だったので、地域の人の協力も得てこの番屋を作ったんです。」という楓太くん。
そしてこう続けてくれた。
「番屋は『両親からもらった幸せの形』が詰まってるんです」
「幼いころから、家にいろんな人が来て、その人達を笑顔にし、幸せにする両親を見て育ったからこそ、自分はここで、野母崎を楽しんでもらい、それをまだ見ぬ人達に伝えたいと思った。遠回りしたけど、人生を振り返ってこれが自分の天職なんだと気づきました。」
幼い頃に楓太くんが感じた「原体験」を形にしたものが、番屋という拠点であり、そこを中心に野母崎で楽しむ人達を姿を発信するのが、楓太くんの幸せだという。
「都会には都会の良さがあるけど、野母崎には野母崎だけの良さがきっとある」
「こんな自分だけど、『自分が夢中になれる仕事』を何にもない野母崎で見つけることができたんだから、今悩んだり、迷ったりしている人でも、きっと見つけられると思う。現代を生きるために、自分自身と向き合うための『その人にとっての何か』が、何にもない野母崎にはあるんじゃないかと本気で思ってます。だから、まずは野母崎に来てみてほしいです。」楓太くんは、そう話をしてくれた。
「夢を見つけ、自分ができることを全力でやり遂げる」「自分にできないことから逃げるんじゃなくて、自分の弱さと向き合う勇気が大切」
楓太くんが纏う覇気は、情熱だけでじゃなく、自分の弱さを理解しているからこそ滲み出てくる優しさなのかもしれないと私は思った。
スペースの関係でここまでとなってしまうが、続きは野母崎に足を運んで、楓太くんや野母崎の方々と一緒に時間を過ごす中で聞いてみてほしい。そして皆さん自身で、皆さん自身の幸せを見つけてほしいと思う。
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