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長崎のふつうは世間のふしぎ展
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長崎を遊びつくすためのウェブマガジン

この場所だからこそできることを、一緒に。~外海ツーリズム協議会・平ベーカリー 平則子さん~
2023.09.01

この場所だからこそできることを、一緒に。~外海ツーリズム協議会・平ベーカリー 平則子さん~

福岡から移住してきて早4年。「ほんのちょっとだけ人生が変わる出会いを、長崎で。」をコンセプトに、暮らしや仕事を通して出会い、人生が豊かになるキッカケを与えてくれた、魅力的な長崎人を紹介していきます。第2弾は、パワフルでアクティビティな外海(そとめ)のおばあちゃん、平さんのお話を伺います!この記事を読んでくれた方が、1人でも会いに行ってくれますように。

出演者 & ライター

Featuring & Writer

ひとこと

暮らしのそばの、長崎人

Editor

坂井桂馬

DMO NAGASAKI

パブリックリレーター・ビジネスプロデューサー

福岡から移住してきて5年目。「ほんのちょっとだけ人生が変わる出会いを、長崎で。」をコンセプトに、暮らしや仕事を通して出会い、人生が豊かになるキッカケを与えてくれた、魅力的な長崎人を紹介していきます。

 通い続けることで景色が変わる「外海(そとめ)」エリア

長崎市内中心部から北へ車で向かうこと約50分。広大な角力灘の景色が見えてきたら、目的地となる「外海(そとめ)」エリアだ。晴れた日には、五島列島も望むことができる。通い始めた最初は、「長崎市にもこんな場所もあるんだな」と思う程度だった。しかしながら、この場所に通い続けることで、この「海」と「山」そして「食」が単なる「景色」や「モノ」でなく、歴史やストーリーに溢れているということを知り、私も少しずつではあるが、伝えられるようになってきた。自分の目に見えているものが単なる「景色」なのか、それともここにしかない「価値」なのかというのは、1度訪れただけではわからない。何度も何度も通い続けてもらうことで、見える景色や感じる空気がガラッと変わるエリアなので、ぜひみなさまも、まずは行ってみて、そして通い続けてほしい。

健康の秘訣は、よく食べ、よく学び、よく動くこと

今回は、そんな外海で「ローカルな暮らしとパン作り」を営まれている外海ツーリズム協議会・平ベーカリーの平則子さんを紹介させていただこうと思う。若い頃の勉強や活動を通して「作る・食べる」ということに強い想いを抱くようになった平さん。今はパン作り体験などを通して、小さな子供たちに健康なカラダ作りを伝えるなど、昔と変わらない想い、むしろめちゃくちゃアクティブに活動中だ。

そんな平さんは、もともと外海に暮らしていたわけではなかった。この場所に暮らすことを決めたのは「海を見ながら暮らしたい」と思ったからなのだそう。(確かに、平さんの家から見える海は絶景!)

「拠点に人が集い、そこで生まれた交流によって、地元の人との距離が近くなった!」

他所から来た自分を受け入れてくれたのは、以前この地区にあった「直売所」のおかげだそう。直売所という地域の拠点に通い続け、地元の人とのおしゃべりやモノづくりなど、いろんなことができるようになっていくなかで、「外海をもっと知ってもらうためのツーリズムにチャレンジしてみたい!と思って今の活動を始めたんだよ」と教えてくれた。そして、当時の出来事を懐かしみながらも、平さん自身が今できることを語ってくれた。「当時はいろんな困難がたくさんあったけど、今はたくさんの人が自分のチャレンジを支えてくれているし、そのおかげでいろんな人達と出会うことができた。だから、今度は私がそんな人の背中を押し続けてあげたいと思っているよ。」

田舎暮らしって「最幸」と思ってもらえるように。

「田舎に足を運びたくなる理由は、たぶん今も昔も変わらんと思うね。」と話をしてくれたが、「いろんな人がこの場所にやってきて、『こんな暮らしがしてみたい!』と話してくれたが、実際に引っ越してくる人はなかなか少ないし、むしろあんまりいないんじゃないかな。」と少し残念にも思っていた。

ローカルな暮らしにあこがれる人は多く、「外海くらいのポテンシャルがあれば、旅をキッカケに移住してくる人が多くいてもおかしくないのに」と私は思ったが、実はそうでもないらしい。私が尋ねると、平さんはこう補足してくれた。「自分はここがちょうどよいと思っているけれど、人それぞれ利便性の価値観が異なるから、たぶん踏ん切りがつかないんだろうね。」と。

「だから、若い人にも来てほしいけど、現役の第一線を退いて、今の暮らしに満足した人は外海で第二の人生を過ごせばいいんじゃないかな」と笑いながら話してくれた。

チャレンジする人を応援し続けたい!

平さんと仕事の話はよくするが、こんなにも平さん自身のお話を聞いたのは、実は初めてだったかもしれない。この景色を眺めながら、焼き立てのパンやコーヒーを片手に話をしていると、本当に時間のことを忘れてしまう。話は尽きないが、最後に、平さんのこれからの夢を聞いてみた。 「長崎にはいいものがたくさんあるけど、それが当たり前になってしまうから、なかなか良さに気が付かない。だからこそ長崎に来た人が、長崎の本当の良さを掘り下げて、伝えてほしい。そのためにここに来た人とたくさん話をして、長崎や外海を好きになってもらって、この場所で新しいチャレンジをしたいと決断した人を応援したいと思ってる」そう話してくれた平さん。長崎市へ訪れる際は少し距離は遠いが、ぜひ平さんと出会って、その魅力を体感してほしい。最後になるが、今回紹介しきれなかった外海の歴史、ストーリー、価値をもっと体感してもらうために、何度も通い続けてほしいと思う。きっとこれまで見えていた景色が変わるはず。

高台にある絶景カフェで手作りパン体験