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長崎を遊びつくすためのウェブマガジン

両手を広げて受け止めて、力強く背中を押してくれる若者の味方~カフェと宿ROUTE | ROUTE BIKE&TOURS 岸川 信吾さん~
2023.10.31

両手を広げて受け止めて、力強く背中を押してくれる若者の味方~カフェと宿ROUTE | ROUTE BIKE&TOURS 岸川 信吾さん~

福岡から移住してきて早4年。「旅先での出会いで、景色を変える」をコンセプトに、暮らしや仕事を通して出会った魅力的な長崎人を紹介していきます。
今回は、長崎駅を出て最初の難関(と思われる)坂道を登ったところにあるカフェと宿ROUTEの岸川さんをご紹介。長崎市に移住してきた若手界隈では、「岸川さんがいたからここにきた」という人もいるくらい。「ROUTEから長崎旅を始めて、いつの間にか長崎で暮らしてしまってた」なんて人が1人でも増えるといいな。

出演者 & ライター

Featuring & Writer

ひとこと

暮らしのそばの、長崎人

Editor

坂井桂馬

DMO NAGASAKI

パブリックリレーター・ビジネスプロデューサー

福岡から移住してきて5年目。「ほんのちょっとだけ人生が変わる出会いを、長崎で。」をコンセプトに、暮らしや仕事を通して出会い、人生が豊かになるキッカケを与えてくれた、魅力的な長崎人を紹介していきます。

出会いは、偶然。けれど、きっと必然。これを読んで頂く方にも必然の出会いがありますように。

私が岸川さんと初めて出会ったのは、2020年12月。この年の春に、「観光まちづくりの仕事がしたい!」という想いを抱いて、福岡から長崎にやって来たのだが、当時はコロナ禍。本当に今思うと何だったんだ、、と思うくらいいろんな制限、制約があって苦しかったのを覚えている。地域のいろんな人に会いに行き、課題解決や新しい魅力づくりを一緒に取り組んでいくことで、長崎市という地域にワクワクを創り出したいと思っていたのだが、出鼻をくじかれ、冬の寒い時期ともなると心も折れかけていた。さらに慣れない仕事のオンパレードで、今思うとちょっとセンチメンタルな状態でもあったのだが、そんな時にとある仕事がキッカケで岸川さんと出会った。その日はめちゃくちゃ寒い日で、1日中、日が沈むまで、サイクリングツアーのテストとして、市内の至るところを回っていたのだが、たった1日、されど1日、岸川さんの優しい心と熱い魂に惹かれ、消えかかっていた心の火を燃やしてくれた。そんな岸川さんを慕う若者も増えてきた。私の周りの若手界隈は親しみと敬意を込めて「信吾さん」と呼ぶ人も多い。そんな岸川さんという存在に皆さまにも出会って頂きたいので、岸川さんの魅力を私なりに皆さんに伝えていきたいと思う。

スタッフと訪れる人達の絶妙な距離感が、ここに通いたくなる理由。

ROUTEに辿り着くためには、まず1番最初の難関(と個人的には思っている)西坂という急斜面の坂道を上るというイベントを乗り越えることから始まる。この西坂という場所は、禁教の時代に26人のキリスト教信者が処刑された場所であり、二十六聖人記念館という施設があるのだが、ここにいらっしゃる「宮田さん」という男性も、とてもユーモアのある方で、そんな宮田さんを紹介してくれたのも、岸川さんだった。そんなこんなで、西坂を上りきると、青色の看板が見えてくるのだが、ここが「カフェと宿ROUTE」だ。カフェと宿ということで、3階と地下はそれぞれタイプが異なるゲストハウス、2階がカフェとなっている。

ROUTEの魅力は何と言ってもスタッフの皆さんの人柄だ。明るい、親しみやすいというのはもちろんなのだが、その人その人に寄り添ったパーソナルなコミュニケーションに、こちらも自然に心が開かれていく。また、お店に行くと、よく顔合わせる方や、友人と出会うことも多く、「今日は何しにきたの?」「仕事サボってない?」なんて、何気ない会話が始まったり、ときには、岸川さんやROUTEスタッフさんからゲストを紹介してもらい、世間話が始まったり。カフェが単純にモノの売買という場所ではなく、人と人との出会いの場所、心が豊かになる空間にデザインされている。きっとスタッフ全員が、ROUTEに訪れる方々と出会いや、ともに過ごす時間というのを大切にされているからなんだと思う。それに加え、1つ1つ手作りのサンドイッチやコーヒーが美味しいことが、より幸福感を与えてくれる。

人のため、街のため、そして、もちろん経営も。前向きに何でも、常にチャレンジ。

カフェとゲストハウスを営まれている中で、今、岸川さんが力を注いでいるのは冒頭の、私と岸川さんの出会いでも触れた「自転車」だ。実は、私が岸川さんと初めて出会ったのは、坂の街・長崎市と反対側にある「自転車」のツアーコンテンツと、そのツアーを案内してくれるガイドを育成するためのモニターツアーのタイミングであった。(こんなに坂道が多い長崎市で自転車?!と思う人もいるだろうが、e-bikeと長崎の坂道を掛け合わせたサイクリングコンテンツは、ここでしか体感できないエンターテイメントなアクティビティ!)

1つのツアーを作り上げるのも大変なのに、それに加えてガイドも育成するなんて、ほんとにこの街のこと、この街に関わる人のことを思わなければ、アイデアは発想できたとしても、世の中に実装させるというのは、難しい。それをやってのける岸川さんの経営者としてのバイタリティやメンタルを学んでみたいと思ったのも、岸川さんに惹かれた理由である。

坂の街・長崎市に「自転車」の市民権を!

このROUTEでは、ツアーも提供しているが、現在のメインは「レンタサイクル」となっている。最近は市民やビジネスパーソン、そして旅人と思われる人が自転車に乗って移動している姿をチラホラと見かけるようになった。

「市民権を得たい」「自転車が悪に思われているこの環境を、丁寧に変えていきたい」岸川さんはいつもそう話してくれる。私は観光まちづくりの仕事をしているので、歩くよりも遠くに行けて、長崎市にとって新しいエンタメにもなる自転車に対する理解が深まればいいなと思っている。1度、近隣のホテルに宿泊されているお客さまのニーズに応えて頂くために、岸川さんと宿泊事業者と繋がる機会をつくったときにこんなことを言われたのを覚えている。「宿泊施設を営んでいる自分が、これまで宿泊施設の人に会いに行くなんて考えたこともなかった。でも、自転車というツールを使い、これまでとアプローチのしかたを変えるだけで、ホテルはもちろん、ホテルからやってくるお客さまと繋がれるようになった。」

観光まちづくりの仕事をしている私からすると、仕事の本質に向き合えた瞬間で、とても嬉しかった。だからこそ、できるチャレンジは全部やってみたい。市民の理解を得ながら、長崎市に訪れた方に新しい体験を安心、安全に提供できるように。

まちづくりは、ひとづくり。人生を変えてくれるくらいの出会いを、あなたにも。

「広告の先にあるまちづくり、ひとづくり」にチャレンジしたい。4年前にそんな思いを抱いてこの街にやってきて、縁あって岸川さんと出会うことができた。私はいつも岸川さんから背中を押してもらえる環境に身を置いているが、「人生をもっと豊かにしたい」、「何かチャレンジしたいけど、モヤモヤしている」、「自分探し中」という人は、ぜひ、長崎市に旅しに来てほしい。そして、ROUTEスタッフや岸川さんと出会ってほしい。「出会って人生が変わった」、「気づいたら信吾さんに導かれてこの土地に住んでいた」という若者も実際にいる。人生に悩んだり、息詰まったりしたら、その彼らにも話を聞いてみるといい。旅の途中の出会いは短い時間かもしれないが、この場所での出会いが、きっとあなたのことをずっと、長く気にかけてくれるだろう。