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もう隠れ家とは言わせない!ウニスカと行く蛍茶屋さるく。
2023.09.29

もう隠れ家とは言わせない!ウニスカと行く蛍茶屋さるく。

こんにちは、本屋ウニとスカッシュという名前で本屋の店主をしています河原です。今回は当店へ足を運んでいただいたのならぜひ立ち寄ってもらいたい、徒歩圏内にある3つの”ほっと、”な場所のご紹介です。

今回の案内人

Local Guide

ひとこと

蛍茶屋周辺には癒しがたっぷり

Editor

河原 康平

本屋ウニとスカッシュの店主。学生時代の書店アルバイトからいくつかのお店での書店員を経て、不動産管理会社で働いたのち2021年2月に書店をオープン。

こんにちは、本屋ウニとスカッシュという名前で本屋の店主をしています河原です。
変わった名前ですねとよく言われます。これは私が食べたくてたまらないウニと、劇団員兼ユーチューバーとして活躍している劇団スカッシュを組み合わせて名付けました。飲み物のスカッシュではないんです。最近はショート動画の方で人気ですので、<劇団スカッシュ>で検索してみてください。

冗談みたいなのは名前だけでなく、今こうして一人で本屋を始めてしまったのだって、なんの冗談なんでしょうか。私の自費出版本「インポータントタイム~本屋ウニとスカッシュ開業記~」に、そんな冗談みたいな1年間を書きました。本屋に限らず何かを始めたい人に読んでもらいたい自信作です。
きっかけはいつ訪れるかわからないものです。こうして文章として表現していくことも次のきっかけになると信じて、日々活動しています。

本を読むのが楽しくなるお店です
河原康平

そんな私のお店は蛍茶屋と呼ばれる地域にあります。
路面電車の終着駅なので、町中には「蛍茶屋」と表示された電車が走っています。もし見かけたら迷わず乗ってください。最後まで乗ってたどり着いた場所に私はいます。

字面も響きもいい蛍茶屋。
長崎らしい風景が広がった静かで良いところなのですが、お店が少ないこともあってはじめて来たと言われるお客様も多いんです。名前に入っている茶屋でもあったらいいのに、もったいないですよね。

電停そばの交差点名の標識に記された【Hotarujaya】というローマ字表記までもが、だんだん【Hot-arujaya(ほっと、ある茶屋)】に見えてきました。
いっそのこと茶屋を名乗ってしまおうかな。
当店はカフェではないものの、不要な本との交換という形で珈琲の提供をしています。豆から挽いた珈琲は、ブラックが苦手な私にも飲める優しい味で好評です。
珈琲の香る店内で”ほっと、”くつろげる、茶屋みたいな本屋として、この地域に蛍火を灯し続けていければと願っています。

さて、今回私が書く内容は、当店へ足を運んでいただいたのならぜひ立ち寄ってもらいたい、徒歩圏内にある3つの”ほっと、”な場所のご紹介です。

脇道に 一歩入れば迷宮(ラビリンス) 歴史が築く 謎深き町

唐突に趣味の短歌を詠んでみました。
なにもないと思っている場所も、実は歴史的価値が潜んでいたりするのが長崎の町の魅力です。

たとえばウニスカ通りと勝手に命名しているお店の目の前にある路地だって、長崎街道の一部だったりします。
東には長崎街道ができた時に造られた一の瀬橋という石橋が架かっているので、ちょっと行ってみましょう。
昔はこの橋の近くに本当の茶屋があって、蛍の名所だったことから蛍茶屋と呼ばれるようになったそうです。それを知ったらますます茶屋の存在が重要に思えてきました。

橋の横に設置された低めの石のベンチに座っていると、かつてこの橋を渡った歴史上の人物や、象やラクダなどの動物の姿が浮かんできます。きっとこの場所で長旅の疲れを”ほっと、”癒していたことでしょう。

歴史に詳しくない私の話はこれくらいにして、ウニスカ通りを今度は西へ、路面電車の電停が見える位置まで向かいます。コンビニの横の直角に曲がった階段を上って、猫に導かれるまま道なりに歩いていくと、中川八幡神社の参道と交差する場所へ辿り着きました。
ここが次の”ほっと、”スポットです。

鳥居をくぐって入った境内では、色鮮やかな花が浮かんだ花手水、そして御神木の巨大さに圧倒されます。心が清まっていくのを感じませんか?

もちろん本殿で参拝することをお忘れなく。私はその奥の稲荷神社にも商売繁盛をお祈りしてきます。
こちらの神社は宮司さんがその場で描いてくださる猫をモチーフにした御朱印が有名なんです。絵柄が変わるたびに参拝に来られる方もいるそうですよ。

ちなみに、本屋にも御書印というものがあって、当店は御書印参加店です。本屋へ訪れるきっかけとなる素敵な取り組みですので、旅行をされる予定がある方は当店の御書印スタンプを押した御書印帖を持って、旅行先の本屋を訪ねてみてください。

神社を出たら新大工町商店街へ向かってひたすら歩いていきましょう。
シーボルト通りと名付けられた通りには、からすみ屋さんや和菓子屋さん、ちょっと道をそれた細い通路に小さな雑貨屋さんなんかもあって、寄り道しながらでも楽しいですね。

路面電車で2駅、歩いてだって行ける新大工町商店街に着きました。
ローカルな雰囲気漂う市場とできたばかりの複合型施設が混在していて、新しい風が吹いているようです。

この商店街を北へ曲がったところにあるお好み焼きカフェのキジマさんが、最後の目的地です。

古民家をリノベーションされた店内には、レトロな家具や調度品、自由に読める本までもがぎっしりと並べられています。当店で購入された本もいくつかありました。

私はいつも、お好み焼きを食べながらこれだと決めた短篇集を一話だけ読むという贅沢な時間の使い方をしています。

「あ~”ほっと、”する」

まだまだ紹介したい場所はあるのに全部書いているとキリがありません。とにかく蛍茶屋付近も案外楽しいということがわかってもらえると嬉しいです。

お店で聞いてもらえればほかのおすすめも教えますので、蛍茶屋にある”ほっと、”な茶屋・本屋ウニとスカッシュへいつでも遊びにお越しください。