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江戸時代へのタイムトラベル気分を体験!あこがれの「検番さん」にも会える出島旅
2023.10.25

江戸時代へのタイムトラベル気分を体験!あこがれの「検番さん」にも会える出島旅

今回は長崎の有名観光地の一つ、出島。教科書にも載っているし、長崎出身だからその存在も大体どこにあるかも知ってはいたけれど…実は初めて行きました!笑 
今回は、ひと味違う楽しみ方をしたくて「タイムトラベル」というテーマで観光することに。着物に着替えて江戸時代の人になりきったり、知る人ぞ知る憧れの大人の世界「検番さん」も体験!そのまま着物姿で出島や長崎の街を散策しました。ぜんぶ、写真に残したいシーンばかり。ちょっぴりマニアックな楽しみ方で巡った長崎。長崎の観光地はひと通り周ったよ、という方にこそ体験してほしいプランをご紹介します。

今回の旅人

Traveler

ひとこと

長崎のふしぎに出会う旅

Guest

ヨシフクホノカ

Z世代に絶大な支持を受ける「エモい」系カルチャーを代表するアーティスト。ノスタルジアを喚起させるレトロポップなタッチの作品が話題となり、大手アパレルブランドとのコラボレーションを次々と実現。

長崎県出身。

今回は長崎の有名観光地の一つ、出島。教科書にも載っているし、長崎出身だからその存在も大体どこにあるかも知ってはいたけれど…実は初めて行きました!笑 
今回は、ひと味違う楽しみ方をしたくて「タイムトラベル」というテーマで観光することに。着物に着替えて江戸時代の人になりきったり、知る人ぞ知る憧れの大人の世界「検番さん」も体験!そのまま着物姿で出島や長崎の街を散策しました。ぜんぶ、写真に残したいシーンばかり。ちょっぴりマニアックな楽しみ方で巡った長崎。長崎の観光地はひと通り周ったよ、という方にこそ体験してほしいプランをご紹介します。

友だちと一緒にたくさん写真を撮り合いっこしたい!
ヨシフク ホノカ

着物に着替えて出島を散策。長崎とバドミントンの意外な関係?

こんにちは。イラストレーターのヨシフクホノカです。わたしは長崎生まれですが、長崎市は暮らしている場所から離れていたので、私にとってもお出掛け先であり、観光のまちです。
地元を離れて暮らす今、県外の友だちに長崎市内を紹介するつもりで本気で旅を楽しみました。

今回は出島を巡ります。私、初めての出島です。あれ?扇型の「島」をイメージしてきたけど、今はもう島じゃなかったんだ!地元の観光地って、身近過ぎて実は行ったことがないという人も多いんじゃないかなぁ。修学旅行で行ったよ、という県外の方も多いんですよね。
表門橋をゆっくり渡って入場すると、侍の格好をしたガイドさんがお出迎え。江戸時代の長崎へ出発です。

当時の出島を再現してある街並みは、まるで別世界。この世界観を思いっきり味わうなら、私も当時の人になりきりたい!ということで、今回は着物姿に変身。周りを見渡すと他にも着物で散策している人が多くて、街並みと相まってさっそくタイムトラベル感が漂います。

建物の中も街並みも全部素敵で、どこを切り取っても絵になるし、この世界観、最高です!着物姿だから本当にタイムトラベルしたみたいな写真が撮れる!

特に気に入ったのが商館長カピタンの部屋。かわいい壁紙と水色の窓枠にきゅんとしました。窓から日差しがいい感じに入って、すごく映える場所でしたよ。ここだけで数十枚も撮っちゃいました!

緑いっぱいのエリアは、オランダ商館医だったシーボルトが長崎に来た年に作った植物園を再現したもの。ここのフジやアケビは、実際にシーボルトが日本からオランダに送った植物を里帰りさせたものなんだって!長い長い旅の末にたどり着いたふるさとで、生き生きとした姿を見せてくれていました。

そんな植物のそばに不思議な石碑を発見。バドミントン伝来之地!?案内してくれた地元の方に聞くと、オランダ商館の仕事のために来ているインドネシア人が、ここ出島でバドミントンを楽しんでいたんだそう。(バドミントン部出身の皆さん、ここで記念写真を!)

鎖国時代に西洋との唯一の窓口だった長崎には「日本初」や「ことはじめ」がいっぱい。例えば玉ねぎ、コーヒー、汽車、アスファルトの道、ボタン…今の暮らしに欠かせない身近なものが長崎から入ってきたと聞いて、長崎出身の私も初耳のものばかりで驚きました!
もしこんな身近なものが長崎から入ってこなかった世界線だったら…今の生活は全くの別物になっていたかも!そう思うと不思議な気分です。出島って「今」につながる、想像以上に重要な場所だったんですね。

1日おでかけ着物

長崎の「検番さん」ってどんな人たち? 楽しいお座敷体験

長崎出身ですがまだ見たことがない世界があります。それは華やかな「検番さん」の世界。検番とは、京都の芸者さんのように、花街で活躍する芸事を極めた芸妓衆(げいこし)の、稽古やお座敷の手配を取りまとめる事務所のこと。芸妓さんのことも「検番さん」と呼んでいるそうです。「一度は検番さんのいるお座敷遊びを体験したい」と長崎の大人なら誰もが憧れるらしい!

提携している料亭から、検番を通じてお座敷に来てもらう、というのが検番さんを呼ぶ通常の流れですが、最近は観光客も気軽にお座敷遊びが体験できる機会が増えたそう。今回は出島で検番さんにお会いできると聞いて楽しみにしていました!

ちょっと緊張しながら席に着くと、キンと澄んだ拍子木の音が部屋中に響き渡りました。三味線の調べ、太鼓とカネの音、唄に合わせて舞(まい)が始まります。初めて間近で見るあでやかで品のある動き、そよと揺れる着物の袖、凛とした美しさが宿る芸妓さんたちの表情…すごくきれい!目が離せません。

江戸時代、長崎には日本中から役人や商人が集まったり、優秀な人たちが遊学に訪れたり、唐人やオランダ人など外国人もたくさん暮らしていました。日本三大花街として知られた長崎の丸山は、社交の場として大きな役割を担っていて、最盛期には数百人もの芸妓さんが活躍してたんだって。

検番さんは、その場にふさわしい歌や踊りを披露するだけじゃなくて、気の利いた会話や態度で席の雰囲気を和やかにしたり、背景も考えも違う人たちの距離を縮めたりと、席を取り持つ役割も担ってきたそう。その洗練されたおもてなしは、ここ長崎で歴史を変える大きな推進力になったんだろうと想像できました。

舞が終わると突然「一緒にやってみませんか?」と、太鼓のばちを渡されてびっくり!私にできるのかな…?おそるおそる打ち方を教わったら、さっそく演奏開始です。どきどき。

三味線や唄に合わせて太鼓を鳴らすと目の前で舞が始まります。ドン、ドドン、ドドン…手拍子でリードしてもらいながらプロの皆さんに混じって演奏するのはすごく楽しいし光栄!最初は緊張してたけど、後半からめちゃくちゃ楽しくなって、ノリノリで演奏しちゃいました!拍子木やカネも体験させてもらいましたよ。

最後は舞を披露してくれた検番8年目の茶々丸さん、デビュー2ヶ月目のすず華さんと、うれしい記念撮影タイム!長崎出身の私も知らなかった検番さんの世界は、想像以上に美しくて楽しい世界でした。
出島という歴史的な場所で、その時代から受け継がれてきた芸を体験できるってすごいこと!あらためて長崎の歴史と文化の奥深さに気付かされた、思い出に残る特別なひとときでした。

着物でまち歩き、寄り道は「甘酒スタンド」へ

検番さんとの時間の余韻を胸に出島を後にして、着物姿で長崎の街をお散歩します。路面電車が走る通り沿いを歩いていると、白いのれんがかかった趣のあるお店を発見しました!

「でじま芳扇堂(ほうせんどう)」は、日本酒のルーツであるどぶろくを醸造しているお店だそう。若い世代にもお米のおいしさや魅力を伝えたいと、ノンアルコールの甘酒を店内で麹から仕込んで、ドリンクスタンド形式で提供されています。

私は定番の白甘酒をテイクアウト。ヨーグルトのようなさわやかな酸味とまろやかな甘みがとってもおいしい!
では、甘酒を片手にまち歩きを再開するとします。


次はどのエリアをタイムトラベルしようかな?